腐食診断技術 腐食とは? - 製品とシステム|ダイダン株式会社

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腐食診断技術

腐食とは?

私たちが使うほとんどの金属は、自然界では酸化物あるいは硫化物の形で存在し、天然には鉱石として産出します。金属を取り出すには、鉱石に非常に多くのエ ネルギーを加えることが必要です。これは化学で言えば還元反応(酸素を除く、電子を受け取る)を利用するものです。言い換えれば、金属とは一般にエネル ギーの高い、極めて不安定な状態にあるものといえます。したがって、金属は自然環境の中に放置しておくと酸化(酸素と結合する、電子を放出する)されて、 もとの安定な状態である酸化物などに戻ります。
この金属の酸化を「腐食」といいます。このように金属を使う場合には、腐食は避けることのできない宿命であるといえます。

鉄(鋼)の腐食

水中の鉄(鋼)の腐食における化学反応は液のpH・溶存酸素の有無によって変化します。しかしながら、建築設備分野の鉄(鋼)の場合、pHが中性に近く、溶存酸素が存在している水が代表的な電解質になります。
金属はアノード側(腐食する方)において溶出し、その量はカソード側(腐食しない方)における反応の量と化学的に等しくなります。一般に、鉄(鋼)のア ノード反応は速く、カソード反応はそれよりもずっと小さいため、両極の反応速度はカソードの反応速度によります(カソード支配といいます)。

鉄(鋼)の腐食反応

◎ 十分通気された中性溶液中

アノード反応
Fe → Fe2+ + 2e-
カソード反応(酸素還元反応)
2H2O + O2 + 4e- → 4OH-
腐食反応(両極で生じたFeイオンと水酸化イオンが結合)
2Fe + 2H2O + O2 → 2Fe(OH)2

水酸化第一鉄として沈殿し、純粋なものは白色ですが、空気による酸化がはじまるので、通常緑から緑がかった黒色を示します。
この水酸化第一鉄は更に酸素が十分に供給されると、

4Fe(OH)2 + 2H2O + O2 → 4Fe(OH)3

水酸化第二鉄となり、橙色ないしは赤褐色を示す沈殿物となります。これが普通私たちが目にする赤錆です。
実際には Fe2O3・3H2O の赤錆として存在しています。

銅の腐食

銅の電位は、鉄(鋼)より高くかつ水素電極よりも高いため、カソード反応は酸素還元反応となります。したがって、水中の溶存酸素が無くなれば(完全脱気されれば)銅の腐食は起こらなくなります。

銅の腐食反応

アノード反応
Cu → Cu2+ + 2e-
カソード反応(酸素還元反応)
2H2O + O2 + 4e- → 4OH-
腐食反応(両極で生じたCuイオンと水酸化イオンが結合)
2Cu + 2H2O + O2 → 2Cu(OH)2

水酸化第二銅として沈殿します。このCu(OH)2は銅表面で還元され、最終的な腐食生成物としてCu2O(酸化第一銅)が生成します。このCu2Oは水中では安定であり、腐食反応を抑制します。

銅の腐食は、主に孔食と潰食によることが多いものです。孔食とは直径数mm以下の微小部分に腐食が集 中するもので、塩化物イオンなどの腐食性イオンの作用によって、安定した保護皮膜の一部分が破壊された場合に生じます。潰食は流体の流速が速いときなどに 発生し、馬蹄形状にえぐられるように腐食する現象です。潰食は流速と関係のあることが知られていますが、定量的には完全に把握されておらず、1.2m/s 程度の流速でも生ずることがあります。潰食が生ずる流速は、水質(pHなど)や温度によって変化します。

亜鉛の腐食

水中の亜鉛の腐食における化学反応は液のpH・溶存酸素の有無によって変化します。酸性溶液中では Zn2+、強アルカリ性溶液中では HZnO2-、ZnO22-イオンとしてそれぞれ溶解します。しかしながら、建築設備分野の場合では、pHが中性に近く、溶存酸素が存在している水がほとんどです。
中性溶液中では、そこにおける亜鉛の腐食反応に対するカソード反応は水素の発生よりも酸素還元反応が支配的です。

亜鉛の腐食反応

◎ 十分通気された中性溶液中

アノード反応
Zn → Zn2+ + 2e-
カソード反応(酸素還元反応)
2H2O + O2 + 4e- → 4OH-
腐食反応(両極で生じたZnイオンと水酸化イオンが結合)
2Zn + 2H2O + O2 → 2Zn(OH)2

水酸化亜鉛として沈殿し、白色を示します。

亜鉛は鉄(鋼)よりも卑な電位を示すので、鉄に対して犠牲陽極として有利であり、鉄鋼の防食などに広く利用されています。建築設備分野では、亜鉛めっき鋼 管がその代表的な例です。しかしながら、温度が60℃以上と高い水中では、亜鉛と鉄の極性逆転の現象がししばしば見受けられます。この条件下で亜鉛めっき 鋼管を使用すると、犠牲陽極としての亜鉛ではなく素地の鉄が、選択的に溶解することがあります。
極性逆転の発生の有無および発生下限温度は水質に依存します。この逆転には酸素(または硝酸イオン(NO3-))が必要で、重炭酸イオン(HCO3-)、硝酸イオンはこれを促進し、塩化物イオン(CI-)、硫酸イオン(SO42-)は抑制します。けい酸塩+カルシウムイオン(Ca2+)も防止効果があるとされています。現在、水質から極性逆転の有無を判定できるには至っていません。

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