BUSINESS REPORT
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事業報告書
2024年4月1日〜2025年3月31日
MESSAGE

株主の皆さまへ

歴史と伝統の重みを感じつつ、
新たなチャレンジを続けて行く

株主の皆さまには、平素より格別のご支援を賜り厚く御礼を申し上げます。

当社は、地球環境に配慮しながら、人々がより安全で快適に暮らせる環境を提供し続けることが責務であると考えております。
企業理念「地球と社会と私たちの未来に、安全・快適・信頼の空間価値を届ける」を実現するため、次の6つの価値観「未来志向」「挑戦・成長」「誠実さ」「自主自律」「調和・共感」「多様性の尊重」を役職員で共有し、それを行動として実践できる人材の採用・育成に取り組んでまいります。

さて当連結会計年度の当社グループの業績は、受注工事高は2,812億7千1百万円、完成工事高は2,627億3千2百万円、営業利益は230億3千7百万円、経常利益は234億7千9百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は174億4千3百万円となりました。

当期の期末配当につきましては、利益配当による株主の皆さまへの利益還元を経営上の最重要施策と考え、健全な財務体質の構築に努めるとともに、剰余金の処分につきましては、安定的かつ継続的な配当を行うことを基本方針とし、2024年度を初年度とする中期経営計画「Stage2030/Phase2磨くステージ」において、配当性向40%以上かつDOE4.8%を下限とすることを目標値として定めておりますので、普通配当として1株につき111円といたしました。

これからも皆さまのご期待に応えていくことが、持続的な企業価値向上につながると確信しております。今後ともダイダンの企業活動に一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

山中 康宏
代表取締役 社長執行役員山中 康宏
HIGHLIGHTS

連結財務ハイライト

受注工事高

完成工事高

経常利益

親会社株主に帰属する当期純利益

総資産・純資産・自己資本比率

1株当たり純資産

TOPICS

トピックス

新CMの放映を開始しました。

新CM「整え、挑む」篇(陸上・田中希実選手(New Balance)起用)並びに「生きる、のそばにいる。」篇(シンガーソングライターのビッケブランカさん起用)を制作し、2025年1月より放映を開始しています。
新CMは「設備工事に誇りを持つ姿」をコンセプトに制作しました。
弊社動画ギャラリー/YouTubeで公開していますので、ぜひご覧ください。

■新CMの概要
「整え、挑む」篇 ~私たちは整え、挑む~
ダイダンは緻密に空気、水、電気を調整し快適な空間をつくっています。アスリート・田中希実選手(New Balance)が日々コンディションを整え挑戦する姿に、ダイダンがベストな空間に整え挑戦する思いを重ねて表現しています。

「生きる、のそばにいる。」篇 ~設備には使命がある。暮らしを止めないこと。~
ありふれた生活の視点を通して、設備が身近な存在であることを伝えます。身近な存在であるからこそ、企業として重い責任と使命があることをビッケブランカさん書き下ろしの楽曲『伝言』に乗せて表現しています。

陸上 田中希実選手 プロフィール
生年月日
1999年9月4日生まれ
所属
New Balance
出身地
兵庫県
主な代表歴
オリンピック(2024年パリ、2020年東京)
世界選手権(2023ブタペスト、2022年オレゴン、2019年ドーハ)
シンガーソングライター:ビッケブランカ プロフィール

2018年「まっしろ」がドラマ挿入歌として大きな話題を呼び、iTunes総合アルバムチャートで2位を記録。『ブラッククローバー』シリーズのオープニング曲がロングヒットを続け、「Black Catcher」は、Spotify「海外で最も再生された国内アーティストの楽曲」に2020年より3年連続TOP10入り、月間リスナー数は160万人を突破。ストリーミングサービスにて全楽曲総再生回数は5億回超え。

PLAN

中期経営計画

2025年3月期~2027年3月期
中期経営計画

長期ビジョン

長期ビジョン〈Stage2030〉 総合設備工事から『空間価値創造』企業へ
信頼される人と組織の深化
快適・最適な空間の提供
豊かで持続可能な社会への貢献
長期ビジョンにおける中期経営計画の位置づけ

中期経営計画「Stage2030 Phase2 《磨くステージ》」

〈経営方針〉

人材戦略を基盤とした人づくりの実現により企業価値を高める。

〈事業領域〉

業績目標達成に向け、以下の4つの事業領域に取り組みます。

空調衛生工事

  • 収益の基盤となる事業
    • 採算性を重視した受注活動の実行
    • 将来の収益基盤となる建物ストックの獲得
    • 工場・データセンター等の産業施設工事による技術力強化

海外事業

  • 成長を牽引する事業
    • 事業拡大に向けた国内外の営業強化
    • ローテーションによるグローバル人材の育成
    • 工事大型化に伴うリスク管理の徹底

電気工事

  • 変革する事業
    • 電気技術者の採用強化
    • 技術者の全国規模での流動的な配置
    • 技術者育成につながる大型の電気工事の受注拡大

再生医療事業

  • 新たな収益源を目指す事業
    • 製薬会社と連携した、がん免疫細胞の市販薬製造受託
    • 自由診療向け細胞など新たな細胞製造の受託
    • 業務提携による受託先の拡大
〈数値目標〉
項目 初年度 最終年度
実績
2025年3月期
当初目標
2027年3月期
修正目標
2027年3月期
連結売上高 2,627億円 2,600億円
➡︎
+100億円
2,700億円
連結営業利益 230億円 160億円
➡︎
+80億円
240億円
ROE 17.4% 10%以上
➡︎
+2pt
12%以上
〈戦略概要〉
<Stage2030>
3つの基本方針
《磨くステージ》における方針 《磨くステージ》の戦略
信頼される人と
組織の深化
  • 人材戦略
    • 働き方改革を推進し、従業員が意欲的に仕事に取り組める組織風土を実現する
    • 採用数を増やし、適切な経験を積むための研修とローテーションを実施し、従業員がより活躍できる仕組みを構築する
  • 働きがいと働きやすさの両立
  • 戦略的な人材育成
快適・最適な
空間の提供
  • 事業戦略
    • 国内では、採算性を重視した受注を実施するとともに、オフサイトから施工現場に対するサポート強化により生産性向上を実現する
    • 海外では、工事大型化によるリスク管理を徹底した上で更なる事業拡大を目指すため、国内側からの支援・連携を密にする
  • 国内基幹事業の強靭化
  • 海外事業の拡大
豊かで持続可能な
社会への貢献
  • サステナビリティへの取り組み
    • 事業を通じて環境負荷を減らし、社会への責任を果たすことで、持続可能な社会の実現へ貢献する
    • コーポレートガバナンスを充実し、長期的な企業価値向上を実現できる企業基盤を築く
  • 環境・社会のサステナビリティへの貢献
  • 企業基盤の強化
〈財務戦略〉

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を進めます。

項目 《磨くステージ》の財務指標と方向性
資本効率
  • 目標ROE12%以上(修正前比:+2pt)
  • 政策保有株式の保有比率を連結純資産比20%未満まで早期に縮減
  • 自己資本比率50%程度
成長投資
  • 成長投資額 3年間累計430億円(修正前比:+130億円)
  • 事業活動によるキャッシュ創出に重点を置き、キャピタルアロケーションを最適化
株主還元
  • 配当方針:配当性向40%以上かつDOE4.8%*を下限とする
*ROE12%×配当性向40%

マテリアリティ

ステークホルダーとの対話を踏まえ、当社における環境・社会に関連する重要課題<マテリアリティ>を中期経営計画に合わせて更新しました。

カーボンニュートラルへの貢献

豊かで持続可能な社会への貢献
エネルギーをみんなに そしてクリーンに
気候変動に具体的な対策を

働きがいのある職場環境の実現

信頼される人と組織の深化
すべての人に健康と福祉を
ジェンダー平等を実現しよう
働きがいも経済成長も

人材育成と業務革新による生産性向上

快適・最適な空間の提供
働きがいも経済成長も
住み続けられるまちづくりを

サステナブルな社会に寄与する新規事業の推進

豊かで持続可能な社会への貢献
すべての人に健康と福祉を
つくる責任つかう責任

協力会社・サプライヤーとのパートナーシップ構築

快適・最適な空間の提供
働きがいも経済成長も
パートナーシップで目標を達成しよう

コーポレート・ガバナンス、コンプライアンスの強化

豊かで持続可能な社会への貢献
働きがいも経済成長も
平和と公正をすべての人に
CONSTRUCTION

施工実績

第96期(2024年度)の主な施工実績

日本地図
×
NRT12データセンター実装
NRT12データセンター実装
千葉県印西市
×
中外製薬後期開発および初期生産用合成原薬製造棟
中外製薬後期開発および初期生産用合成原薬製造棟
静岡県藤枝市
×
未来医療国際拠点(Nakanoshima Qross)
未来医療国際拠点(Nakanoshima Qross)
大阪府大阪市
×
広島サッカースタジアム
広島サッカースタジアム
広島県広島市
×
シンガポール総合病院
シンガポール総合病院
シンガポール

第96期(2024年度)の主な完成工事

建物名 種別
シンガポール総合病院 電気
中外製薬後期開発および初期生産用合成原薬製造棟 空調衛生
未来医療国際拠点(Nakanoshima Qross) 空調衛生
NRT12データセンター実装 空調衛生
広島サッカースタジアム 空調衛生

第96期(2024年度)の主な受注工事

建物名 種別
AGCライフサイエンス事業日本新拠点プロジェクト 空調衛生
国防科学機構生物科学安全研究所MCF棟 空調衛生・電気
住吉市民病院跡地新病院 空調衛生
ESR南港OS1データセンター(FO-2) 空調衛生
最高裁庁舎機械設備改修 空調衛生
SITUATION

株式の状況

2025年3月31日現在

発行株式数及び株主数

発行可能株式総数 80,000,000株
発行済株式の総数 45,963,802株
株主数 15,026名

大株主(上位10名)

株主名 持株数(千株) 持株比率(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 3,908 9.04
東京大元持株会 1,978 4.57
大阪大元持株会 1,589 3.67
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 1,536 3.55
有楽橋ビル株式会社 1,476 3.41
ダイダン従業員持株会 1,464 3.38
名古屋大元持株会 1,219 2.82
三信株式会社 1,118 2.58
日本生命保険相互会社 872 2.01
株式会社三菱UFJ銀行 827 1.91
  1. 当社は、自己株式2,751,577株を保有しておりますが、上記大株主からは除外しております。
  2. 持株比率は、自己株式2,751,577株を控除して計算しております。

所有者別株式分布状況

(注)「個人・その他」に自己名義株式を含んでおります。