BUSINESS REPORT
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事業報告書
2025年4月1日~2026年3月31日
MESSAGE

株主の皆さまへ

歴史と伝統の重みを感じつつ、
新たなチャレンジを続けて行く

株主の皆さまには、平素より格別のご支援を賜り厚く御礼を申し上げます。

当社は、地球環境に配慮しながら、人々がより安全で快適に暮らせる環境を提供し続けることが責務であると考えております。
企業理念「地球と社会と私たちの未来に、安全・快適・信頼の空間価値を届ける」を実現するため、次の6つの価値観「未来志向」「挑戦・成長」「誠実さ」「自主自律」「調和・共感」「多様性の尊重」を役職員で共有し、それを行動として実践できる人材の採用・育成に取り組んでまいります。

さて当連結会計年度の当社グループの業績は、受注工事高は3,531億2百万円、完成工事高は2,562億2千8百万円、営業利益は344億7千9百万円、経常利益は357億7千万円、親会社株主に帰属する当期純利益は267億7千2百万円となりました。

当期の期末配当につきましては、利益配当による株主の皆さまへの利益還元を経営上の最重要施策と考え、健全な財務体質の構築に努めるとともに、剰余金の処分につきましては、安定的かつ継続的な配当を行うことを基本方針とし、2024年度を初年度とする中期経営計画「Stage2030/Phase2磨くステージ」において、配当性向40%以上かつDOE4.8%を下限とすることを目標値として定めておりますので、普通配当として1株につき56円といたしました。

これからも皆さまのご期待に応えていくことが、持続的な企業価値向上につながると確信しております。今後ともダイダンの企業活動に一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

山中 康宏
代表取締役 社長執行役員山中 康宏
HIGHLIGHTS

連結財務ハイライト

受注工事高

完成工事高

経常利益

親会社株主に帰属する当期純利益

総資産・純資産・自己資本比率

1株当たり純資産

当社は、2023年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合、2026年1月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。2023年3月期の期首にこれらの株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり純資産」を算定しております。
TOPICS

トピックス

「人づくりの拠点」ダイダン八尾研修所改修工事に着工

「次世代の価値創造を目指すための人材育成(成長・学び)の場」をテーマとするダイダン八尾研修所改修プロジェクトを進めており、10月7日に本格着工いたしました。

学びの場のイメージ

コミュニケーションの場のイメージ

新研修所のBIMモデル

■ 工事概要

所在地
大阪府八尾市
設計・施工
株式会社NTTファシリティーズ、ダイダン株式会社
工事期間
2025年10月1日~2027年3月30日
建物規模
延床面積 4,911.69㎡
構造・階数
宿泊棟:鉄筋コンクリート造 地上5階
研修棟:鉄骨造 地上1階一部中2階

■ 建物概要

設計施工段階から最新技術を取り入れた生産性向上の取り組みや多様な人材による新たな価値創造を行い、個々が建設現場の体感ができる学べる環境を実現します。

<取り組みの例>

  • BIM(Revit & ACC)やICT技術を取り入れた設計施工によるDX化
  • 天井や壁など隠れた施工場所の「触れる」「見える」「知れる」を体感し学べる環境
  • 個々が自ら自由に学び・コミュニケーションを図ることができる環境
  • ZEBやウェルネスを実現する建物性能
  • 新たな視点や価値創造を目的に、若手や女性による設計施工

建物づくりは一品生産であるため、様々な状況に対して適切な設計施工を行えるエンジニアリング力が求められます。これらエンジニアリング力の向上には、技術の進化とともに、それを担う人づくりが重要となります。当社の中期経営計画《磨くステージ》においても「人材戦略を基盤とした人づくりの実現により企業価値を高める」を方針としています。
本プロジェクトを通じて、建設業界の人手不足に起因する様々な課題の解決を目指すとともに、これまで蓄積してきたZEBやウェルネスなどの知見を一層深めてまいります。ダイダンは、次世代の価値創造を担う多様な人材の育成を推進し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

安全祈願祭の写真

再生医療分野への挑戦

~再生・細胞治療薬の受託製造を加速—経産省リスト掲載でパートナー連携拡大~

医療・再生医療分野を担う当社グループのセラボヘルスケアサービス(以下、セラボHS)(神奈川県川崎市)は、「セラボ殿町」(再生医療等製品製造業許可番号:第14FZ110006号)および新稼働の「セラボ川崎」を拠点に、CDMO※1としてがん治療をはじめとした再生・細胞治療薬の受託製造を行っています。昨年度、経済産業省ならびに再生医療イノベーションフォーラム(FIRM)が公表した「再生医療等製品CDMO企業リスト」にセラボHSが掲載され、アカデミア研究者や創薬ベンチャーとの早期マッチングを通じた製造プロセス開発の加速が期待されています。さらに「セラボ川崎」では、レンタルCPFと運用支援を組み合わせた治験薬製造向けの包括プランを提供しており、現在、創薬ベンチャーにご利用いただいています。今後も連携を拡大し、治療薬を一日でも早く患者さまへお届けできるよう取り組んでまいります。

※1開発製造受託機関(Contract Development and Manufacturing Organization)の略称

PLAN

中期経営計画

2025年3月期~2027年3月期
中期経営計画

長期ビジョン

長期ビジョン〈Stage2030〉 総合設備工事から『空間価値創造』企業へ
信頼される人と組織の深化
快適・最適な空間の提供
豊かで持続可能な社会への貢献
長期ビジョンにおける中期経営計画の位置づけ 整えるステージ、磨くステージ、輝くステージへ進む3段階の成長フェーズを示した図

中期経営計画「Stage2030 Phase2 《磨くステージ》」

〈経営方針〉

人材戦略を基盤とした人づくりの実現により企業価値を高める。

〈事業領域〉

業績目標達成に向け、以下の4つの事業領域に取り組みます。

空調衛生工事

  • 収益の基盤となる事業
    • 採算性を重視した受注活動の実行
    • 将来の収益基盤となる建物ストックの獲得
    • 工場・データセンター等の産業施設工事による技術力強化

海外事業

  • 成長を牽引する事業
    • 事業拡大に向けた国内外の営業強化
    • ローテーションによるグローバル人材の育成
    • 工事大型化に伴うリスク管理の徹底

電気工事

  • 変革する事業
    • 電気技術者の採用強化
    • 技術者の全国規模での流動的な配置
    • 技術者育成につながる大型の電気工事の受注拡大

再生医療事業

  • 新たな収益源を目指す事業
    • 製薬会社と連携した、がん免疫細胞の市販薬製造受託
    • 自由診療向け細胞など新たな細胞製造の受託
    • 業務提携による受託先の拡大
《磨くステージ》までの業績推移
項目 《整えるステージ》 《磨くステージ》
実績
2024年3月期
実績
2025年3月期
実績
2026年3月期
業績予想
2027年3月期
連結売上高 1,974億円 2,627億円 2,562億円 2,650億円
連結営業利益 108億円 230億円 344億円 360億円
ROE 10.3% 17.4% 22.5% 19.8%
基本方針
《磨くステージ》における方針 《磨くステージ》の戦略 施策の実施状況・成果
信頼される人と
組織の深化
  • 人材戦略
    • 働き方改革を推進し、従業員が意欲的に仕事に取り組める組織風土を実現する
    • 採用数を増やし、適切な経験を積むための研修とローテーションを実施し、従業員がより活躍できる仕組みを構築する
  • 働きがいと働きやすさの両立
  • 戦略的な人材育成
  • ベースアップ(3年間における定昇込みの累計ベア+15.77%)・特別賞与・従業員向け株式インセンティブ導入等により、働きがい向上・人材定着を推進
  • 健康保持増進と生産性向上に資する施策を継続し、健康経営優良法人ホワイト500に2年連続で認定
  • 継続した採用強化に加え、1年間にわたる新人教育プログラム、新設の現場代理人研修等技術者育成を強化、「成長・学びの場」をテーマとした八尾研修所の高度化改修等により人材育成を加速
快適・最適な
空間の提供
  • 事業戦略
    • 国内では、採算性を重視した受注を実施するとともに、オフサイトから施工現場に対するサポート強化により生産性向上を実現する
    • 海外では、工事大型化によるリスク管理を徹底した上で更なる事業拡大を目指すため、国内側からの支援・連携を密にする
  • 国内基幹事業の強靭化
  • 海外事業の拡大
  • 工場・データセンター・物流施設等の大型産業施設案件を中心に、採算・生産性を重視しつつ積極受注を継続
  • 配管加工のプレハブ化・ユニット化を支えるオフサイト施設の機動的設置・活用により、現場工数削減・工程短縮を推進
  • 海外はシンガポールを中心に、研究施設・医療関連施設等の大型案件を獲得。Presico社の連結子会社化も合わせて存在感ある事業領域に成長
豊かで持続可能な
社会への貢献
  • サステナビリティへの取り組み
    • 事業を通じて環境負荷を減らし、社会への責任を果たすことで、持続可能な社会の実現へ貢献する
    • コーポレートガバナンスを充実し、長期的な企業価値向上を実現できる企業基盤を築く
  • 環境・社会のサステナビリティへの貢献
  • 企業基盤の強化
  • 温室効果ガス削減目標でSBT認定を取得。CDPに基づく開示を推進し、気候変動分野でマネジメントランク「B」の評価を取得
  • 継続実施中のエンゲージメントサーベイのスコアは着実に改善
  • 企業基盤強化に向け、コンプライアンスガイドブックを発刊する等コンプライアンス体制の一層の整備・強化を図るとともに、役員研修の拡充などリスク管理と経営判断力の向上を推進
〈財務戦略〉

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を進めます。

項目 《磨くステージ》の財務指標と方向性
資本効率
  • 目標ROE12%以上
  • 政策保有株式の保有比率を連結純資産比20%未満まで早期に縮減
  • 自己資本比率50%程度
成長投資
  • 成長投資額 3年間累計530億円
  • 事業活動によるキャッシュ創出に重点を置き、キャピタルアロケーションを最適化
株主還元
  • 配当方針:配当性向40%以上かつDOE4.8%*を下限とする
*ROE12%×配当性向40%

マテリアリティ

当社にとっての重要度と、ステークホルダーへの影響度の両面から評価を行い、マテリアリティを特定しています。これに基づき、ESG経営の推進に取り組んでいます。

No. マテリアリティ項目 <Stage2030>
3つの基本方針との対応
1 カーボンニュートラルへの貢献 豊かで持続可能な
社会への貢献
2 働きがいのある職場環境の実現 信頼される
人と組織の深化
3 人材育成と業務革新による生産性向上 快適・最適な
空間の提供
4 サステナブルな社会に寄与する新規事業の推進 豊かで持続可能な
社会への貢献
5 協力会社・サプライヤーとのパートナーシップ構築 快適・最適な
空間の提供
6 コーポレート・ガバナンス、コンプライアンスの強化 豊かで持続可能な
社会への貢献
CONSTRUCTION

施工実績

第97期(2025年度)の主な施工実績

日本地図
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BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S
BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S
東京都港区
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中外製薬株式会社 宇都宮工場 無菌注射剤製造棟
中外製薬株式会社 宇都宮工場 無菌注射剤製造棟
栃木県宇都宮市
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ESR南港OS1データセンター
ESR南港OS1データセンター
大阪府大阪市
2025年日本国際博覧会 熱供給業務
2025年日本国際博覧会 熱供給業務
大阪府大阪市
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イビデン 大野事業場 セル8棟
イビデン 大野事業場 セル8棟
岐阜県揖斐郡

第97期(2025年度)の主な完成工事

物件名 種別
BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S 空調衛生
ESR南港OS1データセンター 空調衛生
2025年日本国際博覧会 熱供給業務 空調衛生
イビデン 大野事業場 セル8棟 空調衛生・電気
中外製薬株式会社 宇都宮工場 無菌注射剤製造棟 空調衛生

第97期(2025年度)の主な受注工事

物件名 種別
新たな国立公文書館・憲政記念館 空調衛生
八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業に伴う施設建築物等新築工事(南街区) 空調衛生
シオノギファーマ株式会社摂津工場
注射製剤包装棟建設工事
空調衛生
Eastern General Hospital Electrical Package A【シンガポール】 電気
Rapidus IIM-1建設計画 空調衛生
SITUATION

株式の状況

2026年3月31日現在

発行株式数及び株主数

発行可能株式総数 240,000,000株
発行済株式の総数 137,891,406株
株主数 21,856名

大株主(上位10名)

株主名 持株数(千株) 持株比率(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 15,018 11.53
東京大元持株会 5,725 4.39
ダイダン従業員持株会 4,797 3.68
大阪大元持株会 4,727 3.63
有楽橋ビル株式会社 4,428 3.40
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 4,251 3.26
名古屋大元持株会 3,770 2.89
三信株式会社 3,355 2.57
日本生命保険相互会社 2,618 2.01
株式会社三菱UFJ銀行 2,483 1.90
  1. 当社は、自己株式7,700,302株を保有しておりますが、上記大株主からは除外しております。
  2. 持株比率は、自己株式7,700,302株を控除して計算しております。

所有者別株式分布状況

所有者別株式分布:金融機関25.05%、証券会社1.69%、その他の法人18.09%、外国法人等15.33%、個人・その他39.84%
(注)「個人・その他」に自己名義株式を含んでおります。